こども子育て支援室『あそっか』
ごあいさつ
小児科科長兼こども子育て支援室室長 石倉 亜矢子
いま、函館・道南では、15 歳未満の年少人口が年々減少しています。未来を創るこどもたちがどんどん減っているのです。このような中で、私たち大人がこどもたちを大切にして、こどもたちが輝き続ける地域となるため、函館中央病院に「こども子育て支援室」が誕生しました。このお部屋には心に留めたい理念があります。
「こどもと共に、子育てを共に、地域と共に」
こどもの言葉と心に耳を傾け、こどものことを第一に考えます。慢性疾患や障がいを抱えたこども、医療的なケアを必要とするこどもとそのきょうだい、学校が好きな子や嫌いな子、困っている子、何かをちょっと自慢したい子、イヤなことがあった子、どのような感情にあっても立ち寄って話をしてみたくなる、そのような「こどもと共に」あるお部屋にしたいと考えています。育児が大好きな人も、大変で困っている人も、子育てがイヤになってしまった人も、新しくママやパパになる人も、おじいちゃんもおばあちゃんも、里親さんも、ちょっと立ち寄ってもらい、一人じゃないんだと「子育てを共に」している気持ちになっていただきたいと思っています。この地域でこどもを第一に考えている多くの方々に支えられ、私たちは日々様々なこどもや大人と向き合っています。これからも地域の関係機関と互いに応援し、支え合い「地域と共に」成長することを目指します。
こどもの相談、医療や受診の相談、医療費や福祉制度、こどもの預かりや子育ての息抜き・休憩、学習や学校について、家庭問題、こどものケガや事故、子育てグッズ、性的マイノリティ、ことばの相談、医師や看護師などたくさんのスタッフがこのお部屋をバックアップしています。
このお部屋の愛称は『 あそっか 』と言います。「あそっか」は誤解が生じてネガティブになった後、その理由を分かち合いポジティブに変わる時に口にする“魔法のことば”です。こども子育て支援室では、一人一人の難しさや苦しさを共に考え、「あそっか」と気付き、ポジティブに変換するお手伝いができればと考えています。
こども子育て支援室では、患者さんや職員から寄贈された子ども服や育児用品、マタニテイグッズ等を必要な方に無償で提供しております。また、様々な広告チラシや書籍があり、必要な情報をここで手に入れることができるかもしれません。どうぞお気軽にお立ち寄りください。
小児等在宅医療連携拠点事業 地域拠点事業
医療的ケアが必要なお子さんと家族のための支援ガイドブック
このガイドブックは、医療的ケアがある中で生活している家族が「もっと暮らしやすくなるように」という思いから生まれました。医療的ケア児とご家族を支援してくれる社会資源は少しすつ増えてきてはいますが、その情報は集約されていませんでした。これまでお子さんの在宅移行を経験したご家族は、情報の収集に大変苦労をしてきました。そのような負担を少しでも減らし、お子さんとの時間やリフレッシュする時間に充てていただけたらと思います。医療的ケア児といっても状況は様々です。お子さんの状況に合わせて役立てていただければ幸いです。
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